アメリカの自動車免許証 US Driver's license for foreigners. (in JP)

アメリカの自動車免許を取得するということはある意味修行に近い行為だということをまず述べさせてください。僕は学生の頃米国南部の州の大学にいました。その学校に通うときはいつも車を使っていたので、こちらでの運転にはそこそこ慣れていました。今回米国の赴任に当たっては米国での運転はそんなに問題がないだろうと思っていました。が様々なトラブルをこの免許や車関係で渡米後2ヶ月の間で経験しました。その中でも特にストレスフルだったのはこの自動車免許の取得でした。

 

まず、渡米の前に国際免許を事前に日本で取得していました。これはただ単に国際免許書を発行できる警察施設に赴き、パスポート、顔写真、申請用紙とお金を持ち込めばものの15分程度で取得できます。ただし、これは国際免許書という名前がついてはいるものの、単に自国の免許を別の言語で証明するというだけのもので、それを持っているからといって自国の免許を持っていなければ運転してはいけないようです。

ここNew Jerseyでは国際免許の有効期間は1年もあるのに、居住者となるもの、または居住者に対してはNew Jerseyに住み始めて60日以内にNew Jerseyの免許を取得しなければいけないというルールがあるようです。なので、渡米後からすぐに免許書取得の勉強を始めました。

その僕の勉強の仕方ですが、このNew Jerseyの免許マニュアルをダウンロードし、ひたすらまずは読み込み、重要かと思われるところに付箋や線などを付けていきました。これを2回行った後はひたすらiPadで購入したこのアプリでテストをしました。このテストでコンスタントに90点以上を取れるような状態になるまで(大体20回程度)テストをしました。

次にある程度知識が頭に入ったらDMVにいくのですが、その際に必要な書類を準備しなければいけません。これが点数制なのですが、僕はPassport, Visa, 銀行のカード、Social Security Numberのカード、水道や電気などの請求書(自分の住居を証明できるもの)を持ち込みました。

僕がDMVに赴いたのは金曜の午後だったのですが、その後5時間近くその場所に滞留することになりました。その顛末は…

まず最初に全体のコーディネーションをしている人のところで列ができているので、その列に並び、コーディネーションをしている人からどの番号のところに並べと言われます。そこで言われたのがまずは書類の確認でした。ここでは20分ほど待ち自分の順番が来たら書類を出し、審査をしてもらうのですが、対応している人がまず全員無愛想で、少しでも書類に疑問があればその瞬間はねられていました。またその疑問もマニュアル等があるような感じはなくその人それぞれのスタンダードで判断をされているような感じがありました。僕は特に問題なくその場はすり抜けましたが外国人だったのでVISAを持っているかというチェックをするために別の列に並びました。ここでまた待たされるのですが、全ての書類を出して、帰ってきた返事は僕のVISAは確認できないので私が、VISAを確認して(10日ほど)連絡するまでは免許のプロセスは進められない、というものでした。

この時点で途方に暮れて、何度も言いよったのですが、(例えばなぜVISAが確認できないなら僕はここにいれるんだい、とか)連絡するまで待ての一点張りで、諦めかけました。そこでそのやりとりを聞いていた別の方が、僕の書類を取り、別のやり方でコンピュータを使って確認したところ、ちゃんと登録されていることが証明できました。ここまでで、心が崩れているのですが、その後目の前には僕の書類をチェックした前の担当と今の担当の人が言い争いをしている光景でした。個々のスキルが違うことによってそれぞれの人が受ける恩恵がかなり異なることを改めて理解しました。

その後、コンピューターで知識テストを受けるのですが、その内容はこれまでiPadのアプリをやっていればほぼほぼ問題なく回答できるような内容でした。また様々な方が書いていらっしゃいますが、わからないものは”飛ばす”、これを基本にすればほぼ1−2回で合格すると思います。さて、テストを受けた後ですが、日本人の場合、実技テストを受けなくてもいいというように言われています。自分の場合はゴールドだったので問題なくすんなりいったのですが、妻の場合はゴールドでも日本の免許の英訳書類を持ってこい、ついてはこのリストにある人から翻訳したというサインをしてもらった書類を持ってこい、と言われました。僕はそんなものは必要なく、妻は必要だと言われる。人によって対応が異なることがまた確認できました。(YELPというサイトでこのDMVのことを見てみたら口コミ情報としてどの人が対応が良さげでどの人が悪いということが書いてあったので、その情報を元に対応を考えた方がいいかもしれないです。)

妻はその後そのリストにある日本人の方に連絡をとり翻訳をしてもらうのですが、$80ほど請求されました。翻訳する場所などほぼないのに。サイン代だと思って諦めました。特に日本人は半数以上はこのプロセスを経験すると噂で聞きました。国際免許の立ち位置がいかにも不明瞭な出来事でした。

これら書類を基に最終的にはまた並び、写真を撮ってもらい免許が発行されるのですが、ここまで長い列をずっと待ち続けます。まさに修行僧の心持ちです。でも最後には免許取得ができました。